対面本人確認とは?2027年法改正で進むIC認証義務化への対応を解説

対面本人確認とは、店舗や窓口などで利用者と直接向き合い、本人確認書類や申込情報を確認する本人確認方法です。
これまでは、本人確認書類の券面を担当者が目視で確認する運用が一般的でした。しかし、偽造書類やなりすましによる不正利用が巧妙化する中で、目視確認だけでは本人確認書類の真正性を十分に判断しづらくなっています。
特に2027年の法改正では、対面本人確認においてもICチップを活用した本人確認への対応が重要になると考えられます。金融機関、不動産、リユース、通信、士業など、本人確認が必要な事業者は、今から対面IC認証への対応を検討しておくことが重要です。
本記事では、対面本人確認の概要やオンライン本人確認との違い、2027年法改正で進むIC認証義務化の背景、事業者が準備すべき対応について解説します。
この記事でわかること
- 対面本人確認の概要
- 2027年法改正で対面本人確認がどう変わるのか
- 対面IC認証の仕組み
- 対面本人確認が求められる主な業界
- 事業者が今から準備すべき対応
対面本人確認とは
対面本人確認とは、店舗や窓口、受付カウンターなどで、担当者が利用者と直接向き合って本人確認を行う方法です。本人確認書類の提示を受け、氏名、住所、生年月日、顔写真などを確認し、申込者本人であることを確認します。
金融機関の口座開設、不動産取引、古物買取、携帯電話契約、士業による本人確認など、さまざまな業界で対面本人確認が行われています。
対面本人確認の概要
対面本人確認では、利用者が本人確認書類を提示し、担当者がその内容を確認します。本人確認書類としては、マイナンバーカード、運転免許証、在留カード、特別永住者証明書、パスポートなどが利用されるケースがあります。
従来は、本人確認書類の券面を目視で確認したり、コピーを取得したりする運用が一般的でした。しかし、本人確認書類の偽造技術が高度化している現在では、見た目だけで真偽を判断することが難しくなっています。
オンライン本人確認との違い
オンライン本人確認は、スマートフォンやPCを使って非対面で本人確認を行う方法です。一方、対面本人確認は、店舗や窓口で担当者が利用者と直接向き合って確認します。
ただし、今後は対面かオンラインかに関係なく、ICチップを活用した本人確認が重要になります。対面取引では店舗・窓口で使いやすい運用設計が求められ、オンライン取引では利用者の離脱を抑えながら厳格な本人確認を行うことが重要です。
| 項目 | 対面本人確認 | オンライン本人確認 |
|---|---|---|
| 確認場所 | 店舗・窓口・受付など | Webサイト・アプリなど |
| 確認方法 | 本人確認書類の提示、目視確認、ICチップ読み取り | 本人確認書類の撮影、顔写真撮影、ICチップ読み取り |
| 利用シーン | 店舗契約、窓口手続き、対面取引 | オンライン申込、非対面契約 |
| 主な課題 | 目視確認の限界、確認漏れ、担当者負荷 | 撮影ミス、離脱、なりすまし対策 |
なぜ今対面本人確認が注目されているのか
対面本人確認が注目されている背景には、本人確認を取り巻く環境の変化があります。オンライン取引だけでなく、店舗や窓口での対面取引においても、本人確認の厳格化が求められるようになっています。
特に、偽造身分証による不正契約やなりすまし対策、法改正への対応を考えると、従来の目視確認だけでは十分とはいえないケースが増えています。

2027年の法改正
対面本人確認が注目される大きな理由の一つが、2027年に予定される本人確認関連の法改正です。金融機関をはじめ、一定の取引を行う事業者には、取引時確認として本人確認が求められています。
今後は、対面取引においても本人確認書類の券面確認だけでなく、ICチップを活用した真正性確認が重要になると考えられます。マネーロンダリング対策や不正利用防止の観点から、本人確認の精度向上は避けて通れないテーマです。
偽造書類対策の強化
本人確認書類の偽造や改ざんは、年々巧妙化しています。見た目だけでは本物と区別しづらい偽造書類も存在するため、担当者の目視確認だけに依存した運用には限界があります。
ICチップを活用した本人確認では、券面情報だけでなく、ICチップ内の電子情報を確認できます。券面だけを偽造した書類では対応しづらいため、偽造書類対策として有効です。
IC認証への移行
今後の本人確認では、本人確認書類の券面画像やコピーだけでなく、ICチップを活用した確認が重要になります。
IC認証では、マイナンバーカードや運転免許証などに搭載されたICチップを読み取り、本人確認書類が本物であるかを確認します。対面取引においても、ICチップを読み取ることで本人確認の信頼性を高めることができます。
ポイント:対面本人確認は、従来の目視確認から、ICチップを活用した真正性確認へ移行していく流れが強まっています。
2027年法改正で何が変わるのか
2027年法改正では、対面取引における本人確認方法の見直しが進みます。特に大きな変更点は、本人確認書類の券面を目視で確認するだけではなく、ICチップを読み取って本人確認書類の真正性を確認する対応が重要になる点です。
これまでの対面本人確認では、利用者が提示した本人確認書類を担当者が確認し、必要に応じてコピーを取得する運用が多く行われてきました。しかし、偽造書類の精度が高まる中で、券面だけを確認する方法には限界があります。
法改正のポイント
今回の法改正で重要なのは、対面本人確認においても「本人確認書類が本物かどうか」をより確実に確認する必要が高まることです。
本人確認書類の券面は、印刷や画像加工によって偽造される可能性があります。一方で、ICチップ内の電子情報まで偽造することは難しく、ICチップ読み取りは偽造書類対策として有効です。
現行運用との違い
現行の対面本人確認では、本人確認書類の提示を受け、担当者が券面情報を確認する運用が中心です。目視で顔写真や住所、氏名などを確認し、必要に応じて本人確認記録を残します。
改正後は、本人確認書類の提示だけではなく、ICチップを読み取ることで電子情報を確認する運用が重要になります。これにより、券面の見た目だけでは判断しづらい偽造書類や改ざん書類への対策を強化できます。
| 項目 | これまでの対面本人確認 | 今後重要となる対面IC認証 |
|---|---|---|
| 確認方法 | 本人確認書類の提示・目視確認 | 本人確認書類の提示+ICチップ読み取り |
| 偽造対策 | 担当者の目視判断に依存しやすい | 電子情報を確認でき、真正性確認に有効 |
| 記録管理 | 紙や画像で管理されるケースがある | 確認結果をシステムで管理しやすい |
| 運用課題 | 確認品質にばらつきが出やすい | 端末・システム・担当者教育が必要 |
対面本人確認に求められる対応
対面本人確認の法改正対応では、単にICチップを読み取れる機能を導入するだけでは不十分です。店舗や窓口で担当者が迷わず利用できる運用フローを設計し、本人確認記録を適切に管理できる体制を整える必要があります。
また、対面取引とオンライン取引で本人確認フローが分断されている場合、確認結果の管理が煩雑になる可能性があります。今後は、対面・非対面を問わず本人確認を一元管理できる仕組みが重要になります。
- 対面本人確認でもICチップ読み取りが重要になる
- 目視確認だけに依存した運用は見直しが必要
- 店舗・窓口で使える本人確認フローの整備が必要
- 本人確認記録の管理方法もあわせて確認する必要がある
対面IC認証とは
対面IC認証とは、店舗や窓口で本人確認書類に搭載されたICチップを読み取り、本人確認に活用する方法です。
従来の対面本人確認では、担当者が本人確認書類の券面を確認することが中心でした。対面IC認証では、券面確認に加えてICチップ内の電子情報を読み取ることで、本人確認書類が本物であるかを確認しやすくなります。

対面IC認証の仕組み
対面IC認証では、利用者が提示した本人確認書類をスマートフォン、タブレット、専用端末などで読み取ります。読み取ったICチップ情報を申込情報や券面情報と照合し、不一致がないかを確認します。
店舗の窓口で本人確認を行う場合、担当者が端末を使って本人確認書類のICチップを読み取り、本人確認結果を管理画面で確認する運用が考えられます。紙のコピーや目視確認だけに頼らず、電子情報をもとに本人確認を実施できる点が特徴です。
ICチップで確認できる情報
ICチップに記録されている情報は、本人確認書類の種類によって異なります。一般的には、氏名、生年月日、住所、顔写真情報、電子証明書などが本人確認に活用されます。
- 氏名
- 住所
- 生年月日
- 顔写真情報
- 電子証明書
- 本人確認書類の真正性確認に必要な情報
対応する本人確認書類
対面IC認証では、ICチップが搭載された本人確認書類を利用します。代表的な書類には、マイナンバーカード、運転免許証、在留カード、特別永住者証明書、パスポートなどがあります。
ただし、利用できる本人確認書類は、法令や業界、本人確認サービスの仕様によって異なります。導入前に、自社の業務で必要な書類に対応しているかを確認することが重要です。
| 本人確認書類 | ICチップ | 対面IC認証での利用 | 補足 |
|---|---|---|---|
| マイナンバーカード | 搭載 | 利用されやすい | JPKIにも対応可能 |
| 運転免許証 | 搭載 | 利用されやすい | 本人確認書類として利用頻度が高い |
| 在留カード | 搭載 | 利用される | 外国人本人確認で重要 |
| 特別永住者証明書 | 搭載 | 利用される | 特別永住者の本人確認で利用 |
| パスポート | 搭載 | サービスにより異なる | 利用可否は法令・業界・サービス仕様により異なる |
補足:ICチップで読み取れる情報や利用できる書類は、本人確認サービスや業務要件によって異なります。導入時には、対象業務で必要な本人確認書類に対応しているかを確認しましょう。
対面本人確認が求められる業界
対面本人確認の厳格化は、本人確認を必要とするさまざまな業界に影響します。特に、法令に基づく本人確認や不正利用対策が求められる業界では、早めの対応が必要です。
金融機関
銀行、信用金庫、証券会社、クレジットカード会社などの金融機関では、口座開設や取引開始時に本人確認が必要です。
オンライン口座開設だけでなく、店舗窓口での本人確認も重要です。対面での取引時確認にIC認証を取り入れることで、偽造書類対策や確認品質の向上が期待できます。
通信事業者
携帯電話契約やSIM契約では、不正契約や犯罪利用を防止するために本人確認が重要です。
通信業界では、オンライン契約だけでなく、店舗や販売代理店での対面契約も多く行われます。対面・非対面の両方で本人確認体制を整えることが重要です。
不動産事業者
不動産取引では、売買や賃貸、媒介などの場面で本人確認が必要になるケースがあります。
高額取引が多く、マネーロンダリング対策の観点からも本人確認の厳格化が求められる業界です。店舗や対面接客の場面でIC認証を活用できる体制を整えることが重要です。
リユース・古物商
リユース業界や古物商では、店舗買取や出張買取の際に本人確認が求められます。
従来は本人確認書類の目視確認やコピー取得による運用が中心でしたが、不正買取やなりすまし対策の観点から、ICチップを活用した本人確認への関心が高まっています。
特に出張買取では、営業担当者が訪問先で本人確認を行うため、専用リーダーを必要としない対面IC認証との相性が良く、本人確認の厳格化と業務効率化の両立が期待できます。
訪問営業・訪問契約
訪問販売や保険契約、金融商品の申込などでは、営業担当者がお客様の自宅や事業所を訪問して契約手続きを行うケースがあります。
訪問先で本人確認を行う場合、専用機器の持ち運びや本人確認結果の管理など、店舗窓口とは異なる運用が求められます。
また、事業者が用意した端末にマイナンバーカードをかざすことへ不安を感じる利用者もいます。利用者自身のスマートフォンを活用できる対面IC認証であれば、訪問先でも本人確認を実施でき、利用者の安心感にもつながります。
士業・その他本人確認が必要な事業者
弁護士、司法書士、行政書士などの士業においても、業務内容によって本人確認が求められるケースがあります。
また、レンタル、シェアリング、会員制サービスなどでも、不正利用防止のために本人確認を強化する動きがあります。本人確認が必要な業務を持つ事業者は、対面IC認証への対応を検討する価値があります。
影響が大きい業界
- 金融機関
- 通信事業者
- 不動産事業者
- リユース事業者・古物商
- 士業
- 本人確認を必要とする会員制サービス
改正施行に向けたスケジュール
対面本人確認の見直しは、法改正の施行直前に対応すればよいものではありません。本人確認フローの確認、システム選定、店舗・窓口での運用設計、担当者教育など、準備には一定の期間が必要です。
そのため、事業者は施行時期から逆算して、早めに対応方針を決めておくことが重要です。

改正施行に向けた準備スケジュール例
| 時期 | 対応内容 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 現在〜2026年中 | 現行の本人確認フローを棚卸しする | 対面・非対面それぞれで、どの本人確認方式を利用しているか確認する |
| 2026年中 | IC認証対応の必要性を確認する | 対象業務、対象店舗、対象書類、利用端末を整理する |
| 2026年後半〜2027年初頭 | 本人確認サービスや運用方法を選定する | ICチップ読み取り、記録管理、既存システム連携の可否を確認する |
| 2027年施行前 | 店舗・窓口での運用テストを行う | 担当者が迷わず操作できるか、利用者への案内に問題がないか確認する |
| 施行後 | 運用状況を確認し、継続的に改善する | 確認漏れ、差し戻し、店舗負荷、問い合わせ内容を定期的に確認する |
ポイント:対面本人確認の法改正対応では、システム導入だけでなく、店舗・窓口での運用設計や担当者教育も重要です。早めに準備を始めることで、施行直前の混乱を避けやすくなります。
事業者が今から準備すべき3つの対応
2027年法改正で進む対面IC認証への対応に向けて、事業者は早めに準備を始める必要があります。特に重要なのは、現在の本人確認フローの確認、IC認証への対応検討、対面・非対面の統合管理です。
1. 現在の本人確認フローを確認する
まず、自社の本人確認フローを整理しましょう。どの取引で本人確認を行っているのか、対面と非対面で確認方法が分かれているのか、本人確認記録をどのように保存しているのかを確認します。
現在の運用が法改正後も継続できるか、IC認証への対応が必要になるかを早めに把握することが重要です。
2. IC認証への対応を検討する
次に、ICチップを読み取れる環境を整える必要があります。店舗や窓口で利用できるスマートフォン、タブレット、専用端末などを検討し、担当者が使いやすい本人確認フローを設計しましょう。
対面本人確認では、利用者への案内も重要です。どのようにICチップを読み取るのか、本人確認完了までにどの程度時間がかかるのかを事前に確認しておく必要があります。
3. 対面・非対面を統合して管理する
本人確認は、対面とオンラインで分けて管理すると運用が複雑になりがちです。確認方法や記録保存が分散すると、確認漏れや管理ミスにつながる可能性があります。
また、2027年の法改正で導入されるイ方式では、本人確認結果そのものの保存義務はありません。しかし、実際の運用では監査対応や社内管理のため、本人確認の実施履歴を管理したいというニーズがあります。
今後は、対面本人確認、オンライン本人確認、本人確認記録、審査状況を一元管理できる体制が重要です。統合管理により、法改正対応だけでなく、業務効率化や不正対策の強化にもつながります。
導入時に確認すべきポイント
- 対応している本人確認書類の種類
- マイナンバーカードや運転免許証のICチップ読み取り可否
- 店舗・窓口で利用しやすい操作性
- 本人確認記録を一元管理できるか
- 対面・非対面の両方に対応できるか
- 法改正に継続的に対応できるか
対面本人確認ならProTech ID Checker
対面本人確認の厳格化に対応するためには、IC認証に対応した本人確認サービスの導入が有効です。ProTech ID Checkerは、オンライン本人確認だけでなく、対面取引での本人確認にも対応できる本人確認サービスです。
IC認証、撮影認証、JPKI、対面本人確認など、複数の本人確認方式を一元管理できるため、法改正対応と業務効率化を同時に進められます。
ProTech ID Checkerでできること
- 対面・非対面の本人確認に対応
- マイナンバーカードや運転免許証のIC認証に対応
- 本人確認状況を一元管理
- 法改正を見据えた本人確認体制の構築
- ローコード・APIなど複数の導入方法に対応
よくある質問
対面本人確認とは何ですか?
対面IC認証とは何ですか?
対面本人確認でIC認証は義務化されますか?
イ方式とは何ですか?
対面本人確認で運転免許証は使えますか?
パスポートでも利用できますか?
対面IC認証に専用ICリーダーは必要ですか?
対面IC認証はスマートフォンでも利用できますか?
対面本人確認とJPKIの違いは何ですか?
対面本人確認とeKYCの違いは何ですか?
まとめ
対面本人確認は、店舗や窓口で利用者と直接向き合って行う本人確認方法です。これまでは本人確認書類の券面確認やコピー取得を中心とした運用も多く見られましたが、今後はICチップを活用した本人確認への対応が重要になります。
2027年法改正で進むIC認証義務化を見据えると、事業者は現在の本人確認フローを確認し、対面IC認証への対応を早めに検討する必要があります。
この記事のまとめ
- 対面本人確認は店舗や窓口で行う本人確認方法
- 2027年法改正で対面本人確認の厳格化が進む
- ICチップを活用した本人確認が重要になる
- 目視確認だけでは偽造書類対策に限界がある
- 対面・非対面を統合した本人確認体制の構築が重要
今後の本人確認では、オンラインと対面を分けて考えるのではなく、あらゆる本人確認を統合的に管理する視点が求められます。対面IC認証への対応を進めることで、法改正対応、不正利用防止、業務効率化を同時に実現しやすくなります。
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